PowerPointプレゼンテーションに不要なフォントが入り込む3つの要因
プレゼンテーションに不要なフォントを使用すると、一部のテキストが正しく表示されないなどの視覚的な問題が発生したり、ファイルを開いたり保存するときに警告が表示されるなど、より明白な問題が発生する可能性があります。
たとえば、ファイルを保存しようとすると、下記のようにフォントが保存できないことを示す警告が表示される場合があります。
またはファイルを開いたときに、「プレゼンテーションに読み取り専用の埋め込み(制限付き)フォントが含まれているため、編集できない」と警告が表示されることもあります。
フォントが実際に使用されている場所がわからない場合や、そもそもそのフォントが必要ない場合、これらの修正作業は生産性を大きく低下させる可能性があります。
警告が表示されるフォントが潜んでいる場所として、特に多いのは以下の箇所です。
- デフォルトのリストスタイル
- デフォルトの図形スタイル
- アジア言語または複雑な文字のフォント
以下では、それぞれの詳細、その見分け方、対処法について説明します。
デフォルトのリストスタイル
原因
プレースホルダー(内容がない枠)を複製すると、マスターに紐づいたリストスタイル(全9レベル分)がコピーされ、そのまま孤立化します。以降新しいスタイル変更も反映されずにそのまま残るため、思いがけず不要フォントが埋め込まれます。
見つけ方
PowerPoint単体での発見は困難です。9つのレベルのリストを手動で作成して判断する方法もありますが現実的ではありません。代替方法として、Slidewiseのようなツールを使えば、リスト形式に使用されるフォントを簡単に検出できます。
解消方法
既存のテキストを新しいボックスにコピー&ペーストし、スタイルの影響をリセットします。その後、不要フォントを取り除き、Slidewiseで必要に応じて置き換えます。
デフォルトの図形スタイル
原因
図形やテキストボックスを右クリック→「デフォルトとして設定」すると、フォントも含めたあらゆる書式が"新しいデフォルト"に書き込まれます。これを変更しない限り、同様のフォントで新規作成されてしまいます。
解消方法
フォントを変えた図形かテキストボックスを作り直し、それを「デフォルトに設定」します。既存の図形やテキストボックスは、新しいデフォルトに自動的に変更されませんが、Slidewiseを使ってすべてのフォントを一括で置き換えることができます。
アジア言語または複雑な文字のフォント
原因
フォント選択でラテン(欧文)文字用のものを選んでも、同時にアジア文字用/複雑スクリプト用に別フォントが自動的に割り当てられている場合があります。後で元のフォントを切り替えても、この割り当ては残り続けます。
見つけ方
標準のフォント欄には表示されませんが、Slidewiseでは「欧文(ラテン文字)」 「アジア言語」 「複雑スクリプト」それぞれの利用箇所が確認できます。
解消方法
フォント選択時に詳細ダイアログから3種類それぞれを手動で変更するか、Slidewiseを使えば一括置換できます。